私たちの心や行動には、過去の経験が深く影響を及ぼすことがあります。
特に、トラウマは性格や人間関係に大きな影響を与える要因となることがあります。
ミスが多い、集中力が続かない、つい先延ばしにしてしまう癖があるといった問題の裏には、もしかしたら「トラウマ」が隠れているかもしれません。
トラウマの影響
親からの虐待や性被害など、過去に受けたトラウマは、本人が気づいていない場合でも、現在の行動や思考に影響を与えることがあります。
以下のような症状が見られることがあります
自分の意志を伝えることが苦手
自分の感情を理解できず、他者に自分の気持ちを伝えることが難しくなることがあります。
無条件に相手の言いなりになる
過去の経験から、自分を犠牲にしてでも他者に合わせることで安心感を得ようとする傾向があります。
疑心暗鬼になる
他者が自分を非難していると感じ、常に警戒心を持つようになります。
親しい関係を築けない
他者との信頼関係を築くことが難しく、孤独感を抱えることがあります。
恋人や配偶者にきつく当たる
親しい関係において、過去のトラウマが影響し、相手に対して攻撃的になることがあります。
複雑性PTSDとその理解
トラウマ関連疾患の一つである「複雑性PTSD」は、2019年に世界保健機関(WHO)の疾病分類『ICD-11』に登録されました。
これにより、トラウマが引き起こす症状やその治療法が徐々に明らかになりつつあります。
複雑性PTSDは、長期的なトラウマ体験により、感情の調整や人間関係の構築に困難を伴います。
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自己理解と回復へのステップ
トラウマを理解し、そこから回復するためには、以下のステップが重要です。
1. 自己理解
自分の感情や行動の背景にあるトラウマを認識することが第一歩です。
2.専門家のサポート
心理カウンセリングやセラピーを受けることで、専門家の助けを借りてトラウマを扱うことができます。
3.自己表現
日記を書く、アートを通じて感情を表現するなど、自分の気持ちを外に出すことで、内面的な整理が進むことがあります。
4.支援ネットワークの構築
信頼できる友人や家族との関係を大切にし、サポートを受けることが重要です。
まとめてみますと・・・
トラウマは私たちの心に深い影響を及ぼす可能性がありますが、それを理解し、適切なサポートを受けることで、回復への道を歩むことができます。
自分自身を大切にし、過去の経験を乗り越えて、より良い未来を築いていきましょう。
あなたの心の声に耳を傾け、少しずつ自分を解放していく時間を持つことが、心の癒しにつながります。